OPICセミナー2024
3月26日(火)- 29日(金) オンライン開催(参加費無料) 13:00~

OPICセミナーをオンラインで開催いたします。今回は16名の講師の方に講演をして頂く事が決定いたしました。
参加費無料で行われますので、ぜひお気軽にご参加ください。お待ちしております。

3月26日(火)

【HEDS】
レーザーフュージョンの現状
【XOPT】
X線反射レンズを用いた放射光X線イメージング
【TILA-LIC】
小型集積高強度な極限固体レーザー
【ALPS】
高強度極短パルスレーザーとアト秒科学

3月27日(水)

【OWPT】
光無線給電、光ファイバ給電の応用、動向と課題
【LSSE】
宇宙と地球のためのレーザー利用の現状と展望
【BFSS】
光技術と経営・金融の融合 光の新たな挑戦!
【OMC】
光マニピュレーションからバイオイノベーションへ

3月28日(木)

【SLPC】
カーボンニュートラル社会実現に貢献するレーザ加工技術
【ICNN】
コロイド粒子ナノ・マイクロフォトニクス
【IP】
インターバースを担う空中ディスプレイの基礎と最新動向
【LEDIA】
カーボンニュートラルに向けた可視光半導体レーザー技術

3月29日(金)

【LDC】
レーザーディスプレイの特徴~温暖化防止の観点から~
【BISC】
拡散反射光の分光情報を利用した生体機能計測・イメージングと医療・ヘルスケア応用
【LSC】
レーザー・放射光による文化財の分析
【OPTM】
もみ殻を原材料とした蛍光半導体微粒子の作製と発光評価

2024年3月26日(火)13:00~15:40 オンラインZoom

13:00~13:35【HEDS】レーザーフュージョンの現状

光産業創成大学院大学 EX-Fusion 森 芳孝

太陽はフュージョン(核融合)のエネルギーで輝いています。私たち生命は太陽エネルギーを受けて繁栄してきました。1950年代より、地上でフュージョンを発生させて発電に利用する研究開発が進められてきました。2022年12月、米国でレーザー投入エネルギーを上回る核融合エネルギーが達成されました。この成果は大きな成果ですが、発電にむけては解決していく課題が残っています。本講演では、レーザーフュージョンの現状について、紹介します。

13:40~14:15【XOPT】X線反射レンズを用いた放射光X線イメージング

名古屋大学院工学研究科 物質科学専攻 量子ビーム物性工学 松山 智至

大型放射光施設では高輝度・波長可変性・可干渉性を持つX線を利用可能である。このようなX線をさらに効率的かつ高度に利用するために、日本発の技術としてX線反射レンズが開発された。これを用いて集光・結像することで様々な高分解能X線イメージングが可能となった。本発表では、放射光X線、X線反射レンズの簡単な説明の後、これを用いたX線イメージングについて例を挙げながら解説する。また、展望について述べたい。

14:25~15:00【TILA-LIC】小型集積高強度な極限固体レーザー

理化学研究所 / 分子科学研究所 平等 拓範

エンジン点火を可能とする高性能マイクロチップレーザー研究は、固体レーザーの飛躍的な進化と活躍の場を大きく広げた。マイクロチップレーザー出力も単体で100MG、集積化してGWを超え、ピーニングやフォーミング用レーザーが、ロボットアーム搭載可能となってきている。さらに困難であったテラヘルツ波の高出力発生など、サブナノ秒でジュール級の出力、さらには極限応用のレーザー粒子加速なども見えつつある。

15:05~15:40【ALPS】高強度極短パルスレーザーとアト秒科学

東京大学物性研究所 極限コヒーレント光科学研究センター(LASOR) 板谷 治郎

「アト秒科学」は高強度極短パルスレーザー技術を基礎として、過去20年余にわたり目覚ましい発展を遂げた。2023年にはアト秒科学の草創期においてマイルストーンとなる実験を行った三氏にノーベル物理学賞が授与された。本講演では、1980年代以降の高強度極短パルスレーザー技術の進展を概観し、新しい光技術の登場と新現象の発見が両輪となり、どのようにして今日のアト秒科学の隆盛につながったかを解説する。

2024年3月27日(水)13:00~15:40 オンラインZoom

13:00~13:35【OWPT】光無線給電、光ファイバ給電の応用、動向と課題

東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 宮本 智之

光ビームを用いた給電により、多様な応用の創出が期待できる。空間中を伝搬させる光無線給電は小型で長距離給電可能、電磁ノイズなしなどの特徴が期待される。また、光ファイバにビームを通す光ファイバ給電は耐サージ性や大容量通信との共用など特徴がありすでに市場が広がり始めている。これらの光給電の今後の展開の基礎知見となる、基本技術と課題、多様な応用向けた研究状況などの最新動向を解説する。

13:40~14:15【LSSE】宇宙と地球のためのレーザー利用の現状と展望

理化学研究所 光量子工学研究センター 光量子制御技術開発チーム 和田 智之

LSSE(Laser Solutions for Space and the Earth)では、地球から宇宙までの様々な環境下における諸問題(スペースデブリの観測・除去、放射線影響下での計測、農業の効率化、環境計測、インフラの維持管理、等)を光の特性を活かして解決・改善するための議論を行なっている。本セミナーでは、様々な環境・目的に対して活躍するレーザー技術の現状とその展望について紹介する。

14:25~15:00【BFSS】光技術と経営・金融の融合 光の新たな挑戦!

光産業創成大学院大学 光産業創成研究科 姜 理恵・花山良平

BFSSの目的は、「光技術×経営」「光技術×金融」の融合を図ることである。近年、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資やインパクト投資を含むサステナブルファイナンスと呼ばれる新たな金融の仕組みが注目されている。その結果、環境・社会課題解決につながる事業に資金を提供する金融資本市場参加者(民間企業・金融機関など)が、かつてないほど科学技術の現場に近づいている。そこで、BFSSでは、サステナブルファイナンスの潮流が光技術のマーケットにどのような影響を与えるかについて、金融資本市場関係者・民間企業・技術者たちとともに考える。

15:05~15:40【OMC】光マニピュレーションからバイオイノベーションへ

千葉大学 分子キラリティー研究センター 尾松 孝茂

光圧を使った微粒子の捕捉技術である光マニピュレーションは大きく発展し、プリンティングやイメージングなどの技術と複合的に発展し、バイオフォトニクスの大きな分野を開花させようとしています。OMCも開催から10年を数え、基礎的な学術からイノベーションにつながるエンジニアリングへと会議の趣旨も変化してきました。今回のセミナーでは、イノベーションの萌芽となりうるバイオエンジニアリングに関連する研究テーマにスポットを当てて光マニピュレーションの今後と会議の見どころを紹介したいと思います。

2024年3月28日(木)13:00~15:40 オンラインZoom

13:00~13:35【SLPC】カーボンニュートラル社会実現に貢献するレーザ加工技術

大阪大学 接合科学研究所 塚本 雅裕

SLPC2024は、レーザによるマイクロ・ナノ加工を中心として基礎科学から産業応用までを広く議論する国際会議です。当該分野におきまして基礎研究者、エンドユーザー、レーザ開発者らが一堂に会し、レーザと材料の相互作用の基礎科学からレーザ加工技術の現状、次世代のレーザ加工のトピックスまでをカバーいたします。

13:40~14:15【ICNN】コロイド粒子ナノ・マイクロフォトニクス

慶應義塾大学 理工学部 電気情報工学科 斎木 敏治

ナノ~マイクロサイズのコロイド粒子を利用したバイオ・環境センシングやマイクロロボティクス応用について話題提供します。具体的には、金ナノ粒子とその複合体のプラズモン共鳴を利用した高感度・高分解能DNA・アミノ酸ラマン分光やマイクロ粒子による光熱効果を利用した標的探索・捕獲・回収・分析ロボットなどを題材に関連分野の現状と将来展望をお話しします。

14:25~15:00【IP】インターバースを担う空中ディスプレイの基礎と最新動向

宇都宮大学 オプティクス教育研究センター 山本 裕紹

SF映画で描かれてきた空中に映像を形成する技術は、仮想世界と現実世界をつなぐインターバースにおけるインターフェースとしての活用が期待されています。空中ディスプレイの基本原理の解説とともに、空中ディスプレイの国際標準化の動向について紹介します。ボタンや操作パネルの非接触化を行うプロトタイプの開発、CGと人間が共演するXR応用などのアミューズメントや自動車への社会実装の事例や将来展望について解説します。

15:05~15:40【LEDIA】カーボンニュートラルに向けた可視光半導体レーザー技術

名城大学 理工学部 材料機能工学科 上山 智

近年、可視光半導体レーザーの新しい応用に向けた研究開発が進められている。同時に可視光半導体レーザーの高効率化、高出力化、および発振波長域の拡大が進展している。これら可視光半導体レーザーの新しい応用は、カーボンニュートラルへの多大な貢献も期待される。本講演では、今後の発展が特に注目される可視光半導体レーザーの応用分野と、そこで必要とされる半導体レーザー技術についての講演を行う。

2024年3月29日(金)13:00~15:40 オンラインZoom

13:00~13:35【LDC】レーザーディスプレイの特徴 ~温暖化防止の観点から~

日亜化学工業株式会社 / 大阪大学 八木 哲哉

電子情報をヒトに伝達するデバイスであるディスプレイには、大型化(テレビなど)と小型化(ヘッドマウントディスプレイなど)の2つの方向性がある。本セミナーでは大型テレビを例にとり、レーザーディスプレイを含めた各種ディスプレイ方式について主に地球温暖化防止(消費電力低減など)の観点から解説を行う。次いで、今年のLDCでの注目講演を紹介したい。

13:40~14:15【BISC】拡散反射光の分光情報を利用した生体機能計測・イメージングと医療・ヘルスケア応用

東京農工大学工学研究 先端電気電子部門 西舘 泉

拡散光イメージングは簡易・安価な計測システムで実現可能であり、医療・ヘルスケア分野において様々な応用が期待できる。本講演では拡散反射光の分光情報や色情報を用いた生体内の種々の色素タンパク量の計測・イメージング法や非接触型の脈拍・呼吸・血中酸素飽和度モニタリング法など、医療・ヘルスケア分野への応用に向けた著者らのこれまでの研究を中心に紹介する。

14:25~15:00【LSC】レーザー・放射光による文化財の分析

大阪大学レーザー科学研究所 清水 俊彦

レーザーや放射光にはさまざまな応用があり、環境や資源問題といった様々な社会問題への応用も近年注目されてるようになっている。特に分光学的な分析は、破壊的な成分分析をせずとも非破壊的に分類が可能であり、文化財の分析にも応用できる。本セミナーではそのような異分野融合・文理融合的なレーザーや放射光の研究として、文化財の分析事例として、当研究室で実施している陶磁器の分光分析研究を紹介する。

15:05~15:40【OPTM】もみ殻を原材料とした蛍光半導体微粒子の作製と発光評価

富山県立大学 知能ロボット工学科 松本 公久

稲のもみ殻から抽出したシリカ(SiO2)を還元することによって発光するシリコン微粒子を作製した。発光特性の評価より、量子サイズ効果と呼ばれる物理現象で発光していることが分かった。蛍光シリコンは発光素子やバイオマーカーへの応用が期待されているうえ、農業廃棄物であるもみ殻から精製するため、SDGsやカーボンフットプリントの観点からも注目されている。

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