OPICセミナー2023 終了済
3月22日(水)-24日(金) オンライン開催(参加費無料) 13:00~

OPICセミナーをオンラインで開催いたします。今回は13名の講師の方に講演をして頂く事が決定いたしました。
参加費無料で行われますので、ぜひお気軽にご参加ください。お待ちしております。

3月22日(水)

【XOPT】
放射光高速X線イメージングによる加工学の新展開
【HEDS】
OPIC/HEDS2023に関して
【OWPT】
光無線給電の技術、課題、最新動向
【ALPS】
ALPS2023ホットトピックス
【OMC】
光の螺旋性の科学と応用

3月23日(木)

【LSC】
SmSの光誘起相転移ダイナミクス
【BISC】
BISCに関する最新トピックス
【ICNN】
IOWN実現に向けた低消費電力光デバイス
【LSSE】
新生するLSSEの目指すところ

3月24日(金)

【OPTM】
高速三次元計測プロジェクションマッピングとその応用
【CPS-SNAP】
Society5.0実現に向けたキー技術を議論するCPS-SNAP
【LDC】
レーザーディスプレイ・照明の来し方行く末は? -行く末を中心に-
【TILA-LIC】
小型集積高強度な極限固体レーザー

2023年3月22日(水)13:00~16:20 オンラインZoom

13:00~13:30 【XOPT】放射光高速X線イメージングによる加工学の新展開

東京大学大学院工学系研究科精密工学専攻 三村 秀和

工業的に古くから重要な切削加工、レーザー加工、放電加工など多くの加工法において、加工点の直接観察は難しいためその加工メカニズムは未だ不明なことが多い。SPring-8における強力なX線を用いると、加工液内部や金属内部の加工現象をコマ送りかつ高い空間分解能で観察できることがわかった。本発表では、ドリル加工、放電加工に焦点を当て世界初の加工現象のX線高速撮像事例を紹介し加工学の新たな展開を提案する。

13:40~14:10 【HEDS】OPIC/HEDS2023に関して

大阪大学レーザー科学研究所 重森 啓介

本セミナーでは2023年3月18日―21日に開催される高エネルギー密度科学(HEDS2023) のスコープと講演内容に関して紹介する。高エネルギー密度科学は高強度レーザーと物質の相互作用の科学として発展してきた。超高強度レーザー光が物質に照射されると、物質は高エネルギー密度状態と呼ばれる高圧・高温のプラズマ状態へと遷移する。高エネルギー密度状態では、強い電場や磁場が駆動され電子やイオンといった荷電粒子は加速され、硬X線・ガンマ線が大量に発生する。今回のHEDS2023では、世界の高強度レーザー施設の状況とレーザー用いた最新の研究成果が講演される。米国ローレンス・リバモア国立研究所のレーザー核融合実験における核融合燃焼プラズマに関する成果から、欧州超高強度レーザー施設(ELI)におけるレーザーの開発状況や粒子加速実験など、世界各国の高エネルギー密度科学における最先端の講演が行われる予定である。本セミナーでは、高エネルギー密度科学の背景や、今回のHEDS2023会議で予定されている講演内容に関して紹介する予定である。

14:25~14:55 【OWPT】光無線給電の技術、課題、最新動向

東京工業大学 宮本 智之

光ビームを用いた給電により、多様な応用の創出などが期待できる。空間中を伝搬させる光無線給電は小型で長距離給電可能、電磁ノイズなしなどの特徴から魅力的な方式である。ただし、この方式は最近になり活発化し始めたばかりである。光無線給電方式および関連手法の光ファイバ給電の今後の展開の基礎知見となる、基本技術と課題、多様な応用向けた研究状況などの最新動向を解説する。

15:05~15:35 【ALPS】ALPS2023ホットトピックス

名古屋大学 西澤 典彦

ALPS(Advanced Lasers and Photon Sources)は、OPICの中でも最も歴史が長く、規模の大きな会議です。会議名の通り、レーザーに関するさまざまな先端光源・先端技術の発表があり、国内だけでなく海外の著名な研究者の招待講演も多数あります。高強度レーザーから超短パルス、低強度レーザー、光周波数コム、波長変換、光計測・バイオ医療など、多岐に渡る発表があります。本講演では、今回のALPS2023におけるホットトピックを、講師の関連分野を中心に紹介します。

15:45~16:15 【OMC】光の螺旋性の科学と応用

千葉大学大学院工学研究院 尾松 孝茂

物体や現象がその鏡像と重ね合わせることができない性質(キラリティー)は、自然界に普遍的に顕在化する。らせんはキラリティーを持つ構造の一つであり、ナノスケールの分子集合体からミリスケールの生体組織までらせん構造を持つ物質は数多く存在する。 本講演では、電磁場構造に由来する光の螺旋性の科学と分子から生体組織まで多様な物質を光でらせん構造に秩序化する工学の最前線を紹介する。

2023年3月23日(木)13:00~16:20 オンラインZoom

13:00~13:30 【LSC】SmSの光誘起相転移ダイナミクス

大阪大学 渡邊 浩

硫化サマリウム(SmS)は圧力印加により黒色絶縁体から価数揺動した金色金属への相転移(BG転移)を起こす。我々は光を用いてBG転移の実現を目標とし研究を行っている。励起光であるTi:Sapphireレーザー(1mJ,1kHz,1.55eV)の照射により順安定な光誘起相の生成に成功した。この相の電子状態、価数、格子構造を赤外反射やX線吸収分光、X線散乱などを用いて観測したので報告する。

13:40~14:10 【BISC】BISCに関する最新トピックス

神戸大学次世代光散乱イメージング科学研究センター 的場 修

BISCでは主に、光コヒーレンストモグラフィーやコンピュテーショナルイメージングなどの3次元断層イメージングや高速、高感度イメージング技術のバイオ・医用応用に加えて、ホログラフィーによる高度オプトジェネティクスによる脳機能解明と操作などアクティブな照明技術とイメージング技術の融合を特徴としています。さらに生体深部での非接触、非侵襲観察に向けた散乱透視イメージングなどの最先端研究を扱っています。

14:25~14:55 【ICNN】IOWN実現に向けた低消費電力光デバイス

日本電信電話株式会社 松尾 慎治

NTTで進めているIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想では光インターコネクションの短距離化による低消費電力・大容量化が重要と考えられている。本セミナーではIOWNのキーデバイスであるSi基板上InP系メンブレン光デバイスの研究開発動向を紹介する。特にチップ間やチップ内に光技術を導入するためにはナノテクノロジーの利用が重要である。さらに、光技術の適用によるコンピューティングへの展開についても紹介する。

15:05~15:35 【LSSE】新生するLSSEの目指すところ

日本原子力研究開発機構  西村 昭彦

LSSEはこれまでレーザー技術を中核に、科学と工学の先端分野におけるホットな話題に焦点を当ててきた。戎崎議長の下では、天体宇宙分野、太古生命起源を中核に、レーザー遠隔計測、原子炉廃止措置、COVID19対策などとともに光農業分野を重要なターゲットと考えてきた。2023年からは和田議長に交替となり、光農業分野に主軸を移しつつ、全体の再構築を行い更に挑戦的なプログラム構成を目指してゆく。

2023年3月24日(金)13:00~16:20 オンラインZoom

13:00~13:30 【OPTM】高速三次元計測プロジェクションマッピングとその応用

福井大学 工学系部門 工学領域 知能システム工学講座 藤垣 元治

複雑な形状をした対象物の三次元形状計測を行い、瞬時にその三次元点群データをもとにして得られたパターン画像を対象物表面に投影する技術を開発している。撮影カメラとプロジェクタの位置が異なる場合、従来は多くの座標計算が必要とされてきたが、本手法では座標計算を行わずに、三次元計測を行なった後、瞬時に物体に投影する画像を生成する。その手法を解説し、応用例をいくつか示す。

13:40~14:10 【CPS-SNAP】Society5.0実現に向けたキー技術を議論するCPS-SNAP

名古屋工業大学 菅野 敦史

Society5.0を実現するサイバーフィジカルシステム(CPS)の実装にむけ、IoTセンシングやAI・ビッグデータ解析等のコア技術の研究開発やロボティクス、スマートシティなどの応用・ユースケース開拓にとどまらず、それらを支える光技術・ネットワーク技術の研究も急速に進んでいる。本講演では、将来必要となるサイバーフィジカルシステムとそれを支える技術群を議論するCPS-SNAP会議の概要や見どころを軸に紹介する。

14:25~14:55 【LDC】レーザーディスプレイ・照明の来し方行く末は? -行く末を中心に-

日亜化学工業株式会社 八木 哲哉

レーザープロジェクター、レーザーテレビ、レーザーヘッドライト、さらにはLiDARなど、レーザーを用いたディスプレイや照明は、その応用分野が広がってきている。今回のLDCでは、KeynoteにAR用レーザースキャナー分野とLiDAR分野の碩学2人、LDCに関わる諸分野からの招待講演者19人のほか、先端の一般投稿者多数で開催される。本分野の技術動向のみならず、講演者や参加者との論議を通してこの分野の事業の将来像についても理解が深められる。

15:05~15:35 【TILA-LIC】小型集積高強度な極限固体レーザー

理化学研究所 平等 拓範

エンジン点火を可能とする高性能マイクロチップレーザー研究は、固体レーザーの飛躍的な進化と活躍の場を大きく広げた。マイクロチップレーザー出力も100MWに迫り、大規模レーザーによるピーニングやフォーミングが、ロボットアーム搭載可能なレベルにまで高まっている。さらに発生が困難であったテラヘルツ波領域への展開、ジュール級、ギガワット級の出力可能性、さらには極限応用のレーザー粒子加速なども見えつつある。

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