OPICセミナー2025
3月26日(水)- 28日(金) オンライン開催(参加費無料) 13:00~

OPICセミナーをオンラインで開催いたします。今回は14名の講師の方に講演をして頂く事が決定いたしました。
参加費無料で行われますので、ぜひお気軽にご参加ください。お待ちしております。

3月26日(水)

【HEDS】
プラズマの理解に基づくEUV発光制御 – EUV発生に適したレーザー条件とは? –
【ICNNQ】
量子・ナノフォトニクス研究を取り巻く光技術の最新動向~異種材料集積技術から非線形光学の基盤技術まで~
【OPTM】
エリプソ顕微鏡
【META】
メタフォトニクス
【OMC】
超螺旋光によるらせん足場材料の創製と組織工学への応用

3月27日(木)

【ALPS】
深紫外・中赤外光のヘルスケア応用
【OWPT】
光無線給電と光ファイバー給電の最新動向
【FAAP】
新しい光と農業の未来 - 持続可能な食料生産のための科学技術の融合
【LSSE】
宇宙と地球のためのレーザー利用の現状と展望
【LSC】
放射光・レーザーで調べる量子マテリアルの電子状態

3月28日(金)

【XOPT】
大型放射光施設SPring-8とX線自由電子レーザー施設SACLAにおける先端分析技術を支える超高精度X線ミラー
【BISC】
生体組織の光散乱特性に着目した生体機能計測・イメージング
【SI-Thru】
散乱透視イメージング&照明技術の現状と応用
【TILA-LIC】
TILA-LICの概要と産業界との関わり

2025年3月26日(水)13:00~16:20 オンラインZoom

13:00~13:35【HEDS】プラズマの理解に基づくEUV発光制御 – EUV発生に適したレーザー条件とは? –

北海道大学大学院工学研究院 富田健太郎

レーザー応用の1つにEUV光源がある。最先端の半導体用露光用EUV光源もまた、パルスレーザーで生成されたプラズマが利用されている。本セミナーではまず、プラズマの温度や密度がEUV発光量を決定するパラメータであることを概説する。次に、等温1次元膨張モデルに基づくレーザー条件(波長、強度、パルス幅)とプラズマ温度・密度の関係について説明する。セミナーを通し、「EUV発生に適したレーザー条件とは何か?」の理解を目指す。

13:40~14:15【ICNNQ】量子・ナノフォトニクス研究を取り巻く光技術の最新動向~異種材料集積技術から非線形光学の基盤技術まで~

慶應義塾大学理工学部 田邉 孝純

ICNNは2025年よりICNNQと名称を変更し量子技術へのスコープ拡大を明確化しました。微細構造を用いて光を小さな空間に閉じ込めると,光と物質の相互作用を最大化できます。その結果として,効率的に非線形光学効果を活用したり,量子的な相互作用を最大化させたりすることができます。今回はこれらの効果を得るための基盤となる,ナノフォトニクス研究における基盤的な光技術の最新動向を,投稿された論文の動向を中心にお伝えします。

14:25~15:00【OPTM】エリプソ顕微鏡

山梨大学工学部メカトロニクス工学科 金 蓮花

エリプソ顕微鏡は、点計測用エリプソメータと光学顕微鏡を融合したエリプソメトリー計測計である。試料表面のナノメータオーダーの薄膜厚分布や光学特性を高空間分解能で取得できることから様々な分野への応用が期待されている。ここでは、斜め入射と斜め観測が必須である故に生じるエリプソ顕微鏡計測の問題点とその解決方法について紹介する。

15:05~15:40【META】メタフォトニクス

理化学研究所 田中 拓男

近年,ナノメートルスケールの極微細構造を製造・計測できる技術が急速に進展したお陰で、光とナノメートル構造との相互作用によって生じる新奇な光学現象や機能を積極的に活用することが可能となっています。そしてその結果、メタマテリアル、プラズモニクス、ナノフォトニクス、量子光学/フォトニクスなど、光学およびフォトニクスにおける新たな分野がいくつも生み出されています。META2025では、これらの新しい光科学分野における最先端の研究成果を議論します。 本公演では,META2025がカバーする分野の最新の動向を概観して紹介します。

15:45~16:20【OMC】超螺旋光によるらせん足場材料の創製と組織工学への応用

大阪大学大学院工学研究科 松崎典弥

生体組織において完全な直線構造は存在せず、分子レベルから細胞レベルの様々ならせん構造が存在している。なぜ生体はらせん構造を好むのか。これまで、生体を模倣したらせん組織を再現した報告例はほとんどない。我々は、光渦に着目し、マイクロメートルピッチでらせん構造を有する細胞-足場材料複合体の構築と細胞機能を研究している。本講演では、その取り組みと展望について紹介する。–

2025年3月27日(木)13:00~16:20 オンラインZoom

13:00~13:35【ALPS】深紫外・中赤外光のヘルスケア応用

東北大学 大学院医工学研究科 医用光工学分野 松浦祐司

波長6ミクロン以上の中赤外光,および波長300ナノメートル以下の深紫外光というこれまではあまり活用されていなかった極端波長域の光を用いたヘルスケア機器の現状と将来展望について報告する。深紫外光応用としては呼気中微量成分の分光分析,中赤外光は光熱変換分光法を用いた無侵襲血中成分分析などの現状について述べる。

13:40~14:15【OWPT】光無線給電と光ファイバー給電の最新動向

東京科学大学 宮本智之

電力を光に変換して遠隔地へ届ける光無線給電と光ファイバー給電は,小型機器から移動体への給電まで多彩な分野での応用が期待される光の先端技術です。本セミナーでは,併催されるOWPT国際会議の報告事例を交えながら,これらの基礎や特徴,解決すべき課題,研究・開発の最前線を幅広く概説します。今後の大きな展開が見込まれる次世代の光エネルギー伝送技術を理解する機会となりますので,ぜひご聴講ください。

14:25~15:00【FAAP】新しい光と農業の未来 - 持続可能な食料生産のための科学技術の融合

理化学研究所 光量子工学研究センター 和田 智之

FAAP(Future of Agriculture and Advanced Photonics)は、農業分野における光学の進展を中心に、その周辺領域で進行している科学技術との融合を目指します。農業を取り巻く環境や状況に関する情報のシェアも視野に入れた研究開発の議論の場、また農業分野における新技術やノウハウの国際的な情報交換の場を提供し、技術革新と政策対応に関する知見を共有することを目指す国際会議です。本セミナーでは、研究テーマとその展望を紹介します。

15:05~15:40【LSSE】宇宙と地球のためのレーザー利用の現状と展望

理化学研究所 光量子工学研究センター 和田 智之

LSSE(Laser Solutions for Space and the Earth)では、地球から宇宙までの様々な環境下における諸問題(スペースデブリの観測・除去、放射線影響下での計測、農業の効率化、環境計測、インフラの維持管理、等)を光の特性を活かして解決・改善するための議論を行なっている。本セミナーでは、様々な環境・目的に対して活躍するレーザー技術の現状とその展望について紹介する。

15:45~16:20【LSC】放射光・レーザーで調べる量子マテリアルの電子状態

量子科学技術研究開発機構 岩澤英明

次世代デバイス材料として注目される「量子マテリアル」の機能性を解明するには、材料内部の電子状態の理解が欠かせない。放射光やレーザーを用いた角度分解光電子分光(ARPES)は、電子状態を調べる非常に強力な手法として知られている。本セミナーでは、ARPESを用いた量子マテリアル研究の進展、機械学習の活用事例、さらに国内最新の放射光施設「NanoTerasu」でのARPES装置の開発状況を紹介する。

2025年3月28日(金)13:00~15:40 オンラインZoom

13:00~13:35【XOPT】大型放射光施設SPring-8とX線自由電子レーザー施設SACLAにおける先端分析技術を支える超高精度X線ミラー

高輝度光科学研究センター 湯本博勝

SPring-8やSACLAでは,高輝度X線光源を用いた様々な分析・実験が行われ,幅広いサイエンスや産業に展開されている。これらの施設で活用される数多くのX線反射型光学素子(X線ミラー)の中でも,本講演では,先端X線分析技術を支えるサブナノメートルの超高精度表面をもつX線ミラーにフォーカスする。超高精度X線ミラーを用いたマイクロ・ナノ集光やビーム形成,多層膜分光器とともに,SPring-8とSACLAにおけるX線ミラー光学系の製作技術や開発例を紹介する。

13:40~14:15【BISC】生体組織の光散乱特性に着目した生体機能計測・イメージング

東京農工大学 大学院 生物システム応用科学府 西舘 泉

生体組織の多くは可視・近赤外波長域において,波長の増加に対して散乱光強度が緩やかに減少するスペクトル特性を有しており、その波長依存性は,組織の微細形態変化を知る上で有用な指標となりうる。本講演では,生体組織の吸光情報に加え,組織による光散乱特性にも着目した分光計測・イメージング法について,著者らこれまでの研究を中心に紹介する。

14:25~15:00【SI-Thru】散乱透視イメージング&照明技術の現状と応用

神戸大学次世代光散乱イメージング科学研究センター 的場 修

磨りガラスや豪雨,濃霧など光の直進性を妨げ,色々な方向に光を拡散させる散乱体により内部やその向こう側を見ることができなくする散乱現象がある。散乱はマルチスケールで起こり,生体内部やインフラ構造物の可視化を妨げる。散乱現象を抑制し,内部の可視化及び所望の照明技術を開発することはイメージング科学だけでなく,様々な応用に繋がる。本講演では,散乱透視イメージング技術と照明技術を紹介し,応用研究の展望を述べる。


15:05~15:40【TILA-LIC】TILA-LICの概要と産業界との関わり

分子科学研究所 平等拓範、佐野雄二

TILA-LICでは小型集積レーザー(TILA:Tiny Integrated LAser)の開発および社会実装に関して、研究者のみならず金融まで含めた産業全般から参加できる最先端の議論を行う場を提供することを目的として開催している。TILAは社会実装(いつでもどこでも簡単に使えるようにすること)により製造現場・インフラ保守・医療・セキュリティなどの分野への展開が可能であり、今回はTILAの開発とその社会実装を進めるための様々な取り組みについて紹介する。

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